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【感想】『中庭の出来事』 恩田陸 感想と自分なりの解釈

『中庭の出来事』 恩田陸 あらすじと感想

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 〈あらすじ〉

 瀟洒(しょうしゃ)なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。

容疑は、パーティー会場で発表予定だった『告白』の主演女優候補三人に掛かる。警察は女優三人に脚本家の変死をめぐる一人芝居『告白』を演じさせようとする。

 

――――という設定の戯曲『中庭の出来事』を執筆中の劇作家がいて……。

虚と実、内と外がめまぐるしく反転する眩惑の迷宮。

 

〈感想・ネタバレ有り〉

 頭が大混乱です。

おそらくこれは、連載小説に慣れ親しんだ人が得意とするジャンルではないかな?と思います。

 ミステリー小説だと思って読むと、終わりがモヤモヤするし、話がいったりきたりするし、なんだこれ!というのが正直なところ。

 私も『???』とはなっていますが、自分なりにいろいろと整理してみました。

話の大筋はこんな感じ?
  • 女性が2人、ホテルのカフェでのシーン

⇒これはおそらく、神谷の脚本のワンシーン。

神谷の脚本の内容は

『とある脚本家が彼の脚本の主演女優発表の場で突然死する。その容疑者として挙がったのが主演女優候補の三人で…』というもの、だと思う。

 

  • だか神谷のこの脚本の主演女優が発表される日、本当に神谷が死んでしまう。

神谷の作った脚本と、現実の神谷の状況が似ているため、読者が混乱する?(それが狙いなのかも)

 こちらの容疑者も女優3人。神谷の脚本の『主演女優候補』の主演女優候補だった女優たち。

 彼女たちは容疑者として、取り調べを受けることになる。

  • こんな感じ(↑)の劇はどうだろうか?と考える劇作家の細渕の登場。

つまり「神谷うんぬん~」というのは細渕が考えているフィクションということ。

 

 「劇作家の細渕という男が脚本を考えている内容なのだな」と思って読み進めていくと、どうやら彼は舞台の上にいるらしい。

つまり彼自身も役者で、劇作家の役を演じているだけなのだということが明らかになる。

 

 

 ミステリー小説だと思って読み進めると、物語が矛盾だらけでおそらくスッキリしないし、謎の解決も出来ない。

 この作品の読み進め方は、小説の世界観だとおもっていた次元が実は、別の登場人物の頭の中で。というところ。

  1. 脚本家が死んでしまったらしい。
  2. という設定のお話ね~
  3. え?本当に脚本家の神谷が死んじゃったんだけど
  4. あ~、これまで全部が、細渕の考えるフィクションか
  5. ってこれ。細渕も役者じゃない?
  6. なるほど!読者は舞台を見ている観客なのか!

 って感じで、読み手の立ち位置が外へと広がっていく。

最終的に読み手自身の立ち位置はどこかを明らかにしていくのを楽しむ小説じゃないのかなあ。

 

 出だしの文章だけで「ミステリーだ!」って食いついた私は相当頭が固くなっていると認識させられました。