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魔法少女のステッキ

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【読書】『ドミノ』 恩田陸 みんな東京駅に集合!

『ドミノ』恩田陸 あらすじと感想

ドミノ (角川文庫)

ドミノ (角川文庫)

 

 〈あらすじ〉

 1億円の契約書を待つ締切直前のオフィス

 下剤を盛られた子役

 別れを画策する青年実業家

 待ち合わせ場所に行き着けない老人

 警察のOBたち

それに…。真夏の東京駅、28人の登場人物はそれぞれに、何かが起きるのを待っていた。迫りくるタイムリミット、もつれあう人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく!

 

〈感想・ネタバレ有り〉

 まず登場人物がすごく多いです。でも不思議と誰が誰だかわからなくなる、というのはなかったです。ただ人物が多いので場面転換はめまぐるしいし、誰かに感情移入、というのも正直難しい。

第三者として東京駅にたまたま居合わせた、という立ち位置がこの本を読むにあたって一番楽しめると思います。

 

 いろいろワケあって東京駅へとやってくる登場人物たち。彼らの手にはこれまた偶然、”どらや”の紙袋が。ぶつかったり、置き忘れたり、と持ち主が代わってゆく紙袋の1つにはなんと時限爆弾が!

 

 紙袋が入れ替わっていることに気が付かない人、気が付いて中身を取り返そうとする人、時限爆弾の持ち主、 爆弾に気が付いて動き始める警察OB。

 

 

 誰かが受け身になって待つという行為がとれれば、ここまでこじれることはなかっただろうに。皆が皆、行動派なものでどんどん事が大きくなっていってしまう。

 その様がまさに倒れ始めたら止まらない”ドミノ”でした。

 右からバイクが飛び出せば、左から女が逃げてきて、後ろからはパトカーのサイレンがウーウー鳴っている、という感じで、とにかくすごく騒がしい!

 読み終えて頭を上げた瞬間に、部屋の静かさにハッとするくらいの、パニックコメディーでした。

 スピード感のある小説が好きな人は、楽しめると思います。