魔法少女のステッキ

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グラスホッパー 伊坂幸太郎

グラスホッパー 伊坂幸太郎


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  • 〈あらすじ〉

『復讐を横取りされた。』元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに、三人の思いが交差するとき、物語はうねりをあげて動き出す。分類不能の「殺し屋」小説。

  • 〈感想〉

鈴木は復讐のため、仇がいる会社へ社員として潜入する。会社自体が闇だと勘付きながらも、気が付かないフリをしてチャンスを伺うが、復讐を横取りされてしまった。というスタート。

なんというか、伊坂幸太郎作品ってコミカルなモノが多い(私の選択が偏っているだけ?)と思っていたので、この作品の重いこと。復讐、殺し屋がキーワードなので仕方がないのかもですが、クスリともできない!暗い!伏線もあるのかないのか、なんだかピンとこないなあと思いながらページを読み勧めました。そして完読。「列車、長くないか」と列車がなかなか通過しない描写で終了。正直、消化不良だなあと感じました。

なので口コミを拝見してみると、目からウロコ!皆すごい!
鯨という男。この男の章(165頁)に『幻覚のしるしは目の前の信号の点滅がちっとも止まらなかったり。通過する列車がいつまでも通り過ぎない、とか』とあります。
これってそういうことですよね?鈴木は幻覚を見ている?
そして「信号」についてもあるんじゃないか…ありました!22ページ。比与子との喫茶店のシーン。すごく頭の方です。
『信号はたいがい幻覚の見始めの契機で、列車は目覚めの合図だったりする(165頁)』らしいので、この物語自体が鈴木の幻覚?え?妻の復讐のために会社に入ったのは現実だから。寺原の息子を待っている間に憎しみがつのってこの壮大な物語を妄想したってことなのかな。なんだかダマされた気分だ。

思いかえすと、現実離れした設定が多かったり?でもフィクションだし納得いかないわけではないんだよなあ。ちょっとスッキリしない。もしかしたら、幻覚と現実をハッキリ確定できるワードを見落としているのかも。時間を置いて、次はこの点に注目して読んでみたい。